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円高とインフレ鈍化:メキシコ経済の明るい兆候と今後の展望

イスラエル・イラン間の停戦とメキシコにおけるインフレ鈍化(4.51%へ低下)が、メキシコペソの急上昇(19.30→18.92)を後押し。メキシコ中央銀行の政策金利引き下げ期待も高まる中、今後のメキシコ経済の展望と投資戦略を解説。
今週、イスラエルとイラン間の戦闘終結が発表され、メキシコペソ/ドルの為替レートは6月23日(月)の19.30から、6月25日(水)の執筆時点では18.92へと上昇しました。世界情勢の安定化は間違いなく朗報です。しかし、同時に為替レートのデリケートさが改めて浮き彫りになりました。
一方、6月上旬のインフレ率は4.51%と、5月下旬の4.62%から低下しました。これは、6月26日(木)のメキシコ中央銀行の会合において、基準金利の更なる引き下げを期待させる材料となります。市場では50ベーシスポイントの引き下げが織り込まれています。しかし、インフレ率は依然として中央銀行の目標値を上回っており、下半期は金利引き下げペースが緩やかになる可能性も考慮する必要があります。