新米国大使ロン・ジョンソン氏:メキシコ外交の主要任務と注目点

5月13日、ロン・ジョンソン氏が新米国大使として着任。麻薬密売対策、国境警備強化、不法移民問題への対応など、メキシコと米国間の二国間関係強化に向けた主要任務に注目が集まります。経歴や政策、今後のメキシコとの関係に迫ります。
新米国大使ロン・ジョンソン氏:メキシコ外交の主要任務と注目点
2024年5月13日(火)、ロン・ジョンソン氏が米国上院の承認を経て、メキシコ合衆国における新たな米国大使に就任しました。賛成49票、反対46票という僅差での承認でした。
就任式にはメキシコ大使の Esteban Moctezuma Barragán 氏が出席し、ジョンソン氏を歓迎しました。Moctezuma Barragán 氏は自身のXアカウントで、ジョンソン氏との会談の様子を写真付きで公開し、ジョンソン氏がメキシコと米国との関係強化に意欲を示したと報告しています。
「ロン・ジョンソン氏、メキシコへようこそ!メキシコ大使に任命されたジョンソン氏の就任式に出席しました。日米間の二国間関係強化への意欲を改めて表明されました!おめでとうございます!」(Estebán Moctezuma氏のX投稿より)
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ロン・ジョンソン氏:新米国大使の経歴と人物像
ロン・ジョンソン氏は、長年にわたる情報機関と軍における経験を有しています。特殊部隊への所属歴に加え、20年以上にわたるCIA工作員としてのキャリアも積んでいます。
また、2019年から2021年にかけて、ドナルド・トランプ政権下でエルサルバドル米国大使を務めました。
上院での承認公聴会では、メキシコ当局との協力強化を外交の中核と位置づけています。
外交官としての任務に就く以前は、30年以上にわたって米国陸軍に勤務し、大佐にまで昇進しました。特殊作戦や治安維持を専門とし、中南米やバルカン半島など、様々な地域における軍事介入にも参加しています。
ロン・ジョンソン米国大使の主要任務
承認公聴会での発言に基づくと、ロン・ジョンソン氏のメキシコにおける外交活動は、以下の主要分野に焦点を当てています。
1. 国境警備強化と麻薬密売対策
不法移民の流入阻止と、米国とメキシコ双方で深刻な公衆衛生上の危機を引き起こしているフェンタニルなどの麻薬密売の阻止に向け、メキシコ当局との協力を最優先します。
2. 国境における法の支配の促進
国境における法の支配を確保し、不法移民の新規流入を阻止・抑止するために、メキシコ当局との更なる協力を促進します。
3. 不法滞在メキシコ人市民の送還促進
米国に不法滞在しているメキシコ人市民の送還を円滑に進めるため、メキシコとの協力体制を強化します。
4. 外交代表活動と二国間関係強化
大使として、米国を代表しメキシコと交流を深め、貿易、文化、教育など様々な分野において両国間の関係強化を図ります。
治安と情報機関における豊富な経験を持つロン・ジョンソン氏は、米国とメキシコ間の二国間関係の進化において、重要な役割を果たすと期待されています。
最後に、ジョンソン氏は自身の声明の中で、「不法移民の新規流入を阻止・抑止し、現在米国に不法滞在しているメキシコ人市民の送還を受け入れるため、メキシコ当局との協力を促進することが主要な目的である」と強調しました。